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地下通路

狭い敷地を有効活用するために上へ上へと伸びていった軍艦島の建物。これは地下にも言えることで、住宅・炭鉱の地下には施設や坑道が張り巡らされています。

軍艦島の地下に張り巡らされた坑道

離島建築では、国内初の地下が造られたと言われる軍艦島。島内には、さまざまな地下施設や坑道がありました。

坑道とは、鉱山や炭鉱で鉱物を採掘するために掘られた穴の総称。 端島炭鉱の海底には、地下1,000m以上、周囲2km四方以上の広大な範囲に渡って、幾本もの地底坑道が造られていました。

坑道内での作業は、鉱員が地上から垂直に掘られた竪坑で下に降りました。人車と呼ばれるトロッコで平坦な坑道を進み、さらに斜めに掘られた坑道を降りるなど最短で現場まで移動します。軍艦島は、炭層の傾斜が急峻でガスの発生量も多かったため、坑道の掘進が大変だったと言います。

軍艦島の地下施設

建物の地下は、購買所や共同風呂、パチンコ店、理容美容室など、共同施設や娯楽施設が並びます。建物の用途がはっきりしているものは多いですが、中には何のために利用されたか分からない施設もありました。

例えば、島内最大の建物「報国寮」の旧棟部分には、小分けされた地下スペースがあります。米穀早倉庫や製氷室、理容美容室などに使われていましたが、配電室と思われる部屋の奥には、コンクリート製の大きな水槽らしき構造物がありました。

端島炭鉱

炭坑施設があったエリアには、敷地の至る所に陥没や穴があります。見学コースで最初に歩き出す通路から右を見ると、コンクリートの地面に「トンネルコンベア」と呼ばれた施設の名残である四角い穴が空いています。内部は、細長いトンネル状で、上には一定の間隔をおいて漏斗状の施設が設置されていました。

ベルトコンベア跡(右側)
ベルトコンベア跡(右側)

すぐ近くには、太いパイプラインが2本差し込まれた、天井がアーチ状に造られた施設も見れます。何らかの貯水関連の施設のようですが、施設内の内壁を見ると、天川工法で造られた石積みが。このことから、かなり古い時代の施設だと物語っています。

海の状況や悪天候で上陸できないことも多い中、平均上陸率94.7%(※)と高い上陸率を誇る軍艦島コンシェルジュさん協力のもと、軍艦島の上陸ツアーに参加したレポートを紹介しています。ツアーの見どころはもちろん、軍艦島の魅力を余すところなくお届けします!

※平成23年度~平成30年度の上陸実績

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