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三菱造船所史料館

三菱造船所の跡地を改装した史料館

三菱造船所は、造船業形成期の三菱合資会社時代の木型場。1898年に、鋳物製造のための木型を製作する工場として建設されました。建物は、木骨煉瓦造の2階建て。1982年の新しい木型場が完成したことを機に1985年、史料館として改装されます。

2015年に明治日本の産業革命遺産に登録

三菱造船所史料館は、長崎造船所が日本の近代化に果たした役割を永く後世に残そうと開設されました。同館は、三菱重工業(株)発祥の長崎造船所に現存する最も古い工場建屋です。2015年には、「三菱長崎造船所 旧木型工場」の名称で、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成施設の一つに登録されました。

木型場は赤煉瓦造りの建物ですが、空襲や原爆に耐え、100年以上の風雪に磨かれながらも姿を変えることなく現在もどっしりと構えています。

日本最古の工作機械などの歴史を紹介

建物内は、日本最古の工作機械を展示し、長崎造船所の歴史を紹介する展示施設として一般公開されています。

工作機械とは、長崎製鉄所建設時の1857年にオランダから輸入した「竪削盤(たてけずりばん)」を指します。1997年に近代歴史資料では国内初の国の重要文化財に指定され、長崎造船所でも、国の重要文化財に指定されるのは竪削盤が初めてでした。

館内は13コーナーに分かれ、1857年に長崎造船所前身の長崎溶鉄所建設が着手されたときから現在までの約900点を展示しています。

工作機械の他に代表的な記念物は、海底調査用潜水器具の泳気鐘。 1793年、江戸幕府の第11代征夷大将軍・徳川家斉により出島オランダ商館に注文され、1834年に長崎に到着した英国製の潜水器具です。長崎鎔鉄所施工工事のときに使用されました。

また、日本初の国産蒸気タービンは、1908年にイギリスのパーソンス社との技術提携により製作されたもの。出力500kwで、長崎造船所の中央発電所用として1920年まで使用されました。この他、技術の進歩を物語る珍しい品々、写真などで長崎造船所の歴史的変遷を紹介しています。

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※平成23年度~平成30年度の上陸実績

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