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軍艦島の最大の特徴は、外海側に立ち並ぶ住居棟です。1916(大正5)年建築の日本最古の鉄筋コンクリート造のアパート、鉄筋コンクリートと日本の木造家屋を融合した建物など、高層アパートをはじめ数多くの集合住宅が建設されました。多くが、現在も取り壊される事無く手付かずのまま放棄され、建築工学の観点からも経年劣化などの貴重な資料として注目されています。
1916年、日本最古の鉄筋コンクリート造のアパート「30号棟」が建設されました。グラバー邸のトーマス・ブレーク・グラバーと関わりがあるとされ、通称「グラバーハウス」。当初は4階建てでしたが、その後増築されて7階建てになりました。
島北部に建つ65号棟、通称「報国寮」は建築不毛の時代と言われる第二次世界大戦をはさんだ10年間に建てられた貴重な建物。コの字型の建物は、島の住居棟のシンボル的存在でした。
他の鉱員社宅の共同浴場は地下ですが、1階に共同浴場を設けている8号棟。高台にあるので、眺めが良いです。
職員社宅に使われ、各階1戸の計3戸しかない小さな建物。各階への内階段はなく、直接各階に出入りする形になっています。
1階が社宅で2階が寺院「泉福寺」。前面に本堂、背面に住職宅、地下には女子独身者の長屋4室(看護婦寮)がありました。台風による荒波でほぼ全壊に。
1918(大正7)年に最初の部分が完成した「日給住宅」は、当時国内最高層のアパートでした。建物には、木製の欄干、土間、長屋的構造、露地など日本古来の建築や町造りの発想が活用されています。
海の状況や悪天候で上陸できないことも多い中、平均上陸率94.7%(※)と高い上陸率を誇る軍艦島コンシェルジュさん協力のもと、軍艦島の上陸ツアーに参加したレポートを紹介しています。ツアーの見どころはもちろん、軍艦島の魅力を余すところなくお届けします!
※平成23年度~平成30年度の上陸実績